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BL小説「交渉人シリーズ」感想 [榎田尤利/榎田ユウリ(エダ ユウリ)]

榎田尤利さん作のBL小説
「交渉人シリーズ」の感想です。
koushounin1.jpg
1.交渉人は黙らない
2.交渉人は疑わない
3.交渉人は振り返る
4.交渉人は嵌められる
5.交渉人は諦めない
6.スィーパーはときどき笑う
     交渉人シリーズEX.
7.交渉人は愛される
8.交渉人は休めない

の8冊からなるシリーズ。

主人公は
元検事で、元弁護士で
現在は、両国にある”芽吹ネゴオフィス”の
所長で、交渉人を生業としている芽吹章

主な登場人物は
芽吹ネゴオフィスで働くor出入りしている
紀宵、さゆりさん、智紀、アヤカetc

そして
芽吹の高校時代の1年後輩で
芽吹にご執心の周防組若頭の兵頭寿悦
と、その取り巻きの舎弟たち

芽吹ネゴオフィスに依頼人たちが持ち込む
いろいろな揉め事に巻き込まれたり解決したり

時にシリアスに
時にコミカルに繰り広げられる
下町義理人情物語・・・
というのが全編読んだ私の印象です。

このシリーズを読もうと思ったきっかけは
レビューでの評価の高さでした。

榎田尤利さんの作品は
いずれ読んでみたいと思っていて
どの作品から取り掛かろうかな?と
模索していたら
交渉人シリーズがずいぶん評判が
よさそうだったのと
自分の勝手なイメージで
”交渉人””ネゴシエーター”という名称から
スタイリッシュでオサレなお話かと
思ったんですよねぇ。

読んだら
想像と全く違っていてウケました(笑)

はじめは、かなりシリアス系のお話かと
思い込んで読んでいたんですけど
読み進んでいくほどに
ん?なんかやたらと笑かしに来るな?
あれ?これコメディーなの?

と徐々に気づき始め・・・

↑に「時にコミカルに」と書きましたけど
3冊目くらいに
このお話は基本コメディーなのだ、ということに
ようやく納得しました。気づくのが遅い(笑)

主人公の芽吹さん、イケメン設定なんですけど
変なアロハシャツ着たり、親父ギャグや
ヘタレぶりも堂に入ってて(?)
正直残念な感じなのですが
その生き様は図太い一本の芯が通っていて
そこが本当にかっこいいのです。

いろいろとつらい過去がある上に
物語中でも
身体的・精神的にかなり酷い目に合うので
落ち込むこともあるけれど
それでも強く明るく己を貫く姿勢が素敵なんです。

そして、そんな芽吹にご執心の
ヤクザの兵頭がまたかっこいい。
けしてキャラ崩壊せず
硬派なヤクザを貫いていますが
芽吹への愛は本物で
執着溺愛スパダリ攻めのお手本みたい。

芽吹のピンチにはたいてい助けに来てくれる
スーパーヤクザです(笑)

脇CPの紀宵x智紀もかわいらしくて
このCPが主役の番外編
「スウィーパーはときどき笑う」も
すごく面白かった!
(感想記事はコチラです)

「交渉人は愛される」で
物語はいったん終了するのですが
この「愛される」のラストシーンが
ものすごく良くて・・・・
知り合いに招待された結婚式の教会で
芽吹と兵頭が(たぶん)愛を誓いあっている
シーンなんですけど
その神々しさと言ったら・・・・・・・
これこそ「尊い」という言葉に
ぴったりなんじゃなかろうかと思いました。

このシリーズは
基本、芽吹の一人称で語られるのですが
たまにまったくの他人
(上記したような主な登場人物じゃない人)の
目を通して
芽吹の周辺が語られる部分があって
ラストの教会のシーンもそうなんですけど
あえて本人に語らせない、というのが
非常に効果的と言いますか
読者に想像の余地を持たせつつ
まるでその場に居合わせているかのようで
じつにうまいなぁ~~~って。
このラストシーンだけでも
交渉人シリーズを読んだ甲斐があったと思いました。

「交渉人は休めない」は
榎田尤利さん100冊目記念特別版で読みました。
いつもの両国を離れて
沖縄リゾートに来てまで
仕事をする羽目になる芽吹さん。
相変わらず迂闊で
案の定大変な目に合うのが
〔芽吹さん・・・学習能力・・・・[たらーっ(汗)]
ってなる楽しい本編でした(笑)

そして
100冊記念特別版がすごかった。
いままでの榎田尤利さんの作品のイラストを担当された方の寄稿や、デビューのきっかけのお話などもあり、大変読み応えがありました。
この特別記念版から
次に読む榎田作品を物色中し
とりあえず1冊購入しました。
また後日、購入記事を上げます。

寄稿の中では、ヨネダコウさんのものが
特に素晴らしくて・・・[揺れるハート]
イラストを担当された「聖夜」の一部を
コミカライズされたものだと思うのですが
小説は未読のため
話の前後関係が全く分からないながらも
とても切なくていいシーンでした。
これは読みたい!と思ったんですが
このお話、
電子だとイラストの収録がないらしい…
そ、そんなあ~~~~~[もうやだ~(悲しい顔)]
紙書籍はまだ入手可能なようなので
購入を検討したいと思います。
ちょっと高いのが、なんだけどさ…

いろいろ読みたい作品は増えるばかりで
うれしいような、困るような、ですが
お楽しみはたくさんあった方が幸せだ~~[るんるん]
ということで、次に読む榎田作品
もうちょっといろいろ悩みたいと思います。

そして最後に一言。
ritsukoさん、どうもありがとうございます!!


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ritsuko

まゆりさん、こんばんは。

ずいぶん前に読んだので、今ではちょっと「事件性のあるラブコメ」くらいの印象しか残っていなかったものですから・・・(笑)、これはもう一度読み返さないとダメなやつになりました、まゆりさんの感想がとても読みごたえがあったので。
その教会のシーンすら覚えていない・・・。
そしてこれを読んだ時にはまだBL歴が浅かったし、コミックをまだあまり読んでいなかったのもあってだと思うのですが、その記念本に全く思い入れをもとなかった記憶が・・・。(>_<) モッタイナイ!!
いつか時間見つけてもう一度読み直してみます。(笑)

「聖夜」は発売された頃、すごく気になりつつ文庫本じゃなかったので二の足を踏んでいるうちに今に至る・・・です。ハードカバーの本なので高いんですよね・・・(笑) もしまゆりさんが読まれたら、また感想お聞かせください。(笑)

by ritsuko (2020-07-17 19:45) 

まゆり

>ritsukoさん おはようございます。
さすがに8冊分の感想は長くなりました(^^;
だいぶ省略したんですけどね~。
長文に最後までお付き合いいただいて
ありがとうございます(笑)

「事件性のあるラブコメ」たしかに!(爆
ritsukoさん、うまいこと言うわぁ。
時間できたら、ぜひ再読を~。
教会のシーン…ほんと素敵でした。
記念本も、今読めばきっとワクワクできる部分も多いと思います。

聖夜、しょうがないから(?)買いますかねw
ブランド物とか、宝飾品には興味がないから
それに比べたら大したことない出費のはずだ、うん。
by まゆり (2020-07-18 10:24) 

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