BL「君の夜に触れる」感想

2024-09-17更新

もりもよりさん作のBLコミック
「君の夜に触れる」の感想です。

2022年10月発売
（シュークリーム　from RED）
（コミックシーモア）

もりもよりさん、初読み作家さんです。
発売当初、とても話題になっていた本作。
１年以上寝かせていたのをようやく読みました。
すごくすごく良かった！！
初単行本とはとても思えない作品でした。

殺せない殺し屋　千夏
　ｘ
盲目の青年　佳澄

暗闇にとらわれた二人が
お互いの孤独を溶かしてゆく、救済の物語。
(作品内容より)

血なまぐさい裏社会で生きざるをえない千夏と
純粋培養のかたまりのような佳澄。
何もかも正反対だけど
内に孤独を飼っている点だけは同じふたりが
偶然出会い、ゆっくり親交を深めていく様子が
とにかくひたすらに尊いのです。

ずっとシリアスで
まるで静かな夜の中で物語が進んでいるような
独特の世界で、とても心に染み入りました。
佳澄が盲目のために
常に暗闇の世界に住んでいる状態なのが
そう感じさせるのかもしれません。

佳澄の見えない目が本当にきれいで
見えないのにその表情豊かなこと。

常に闇を抱え苦悩する千夏が
佳澄のその美しい目に救われてゆく様子が
たまらなかったです。

お互いがお互いを救う
運命の出会いをしたふたりが
幸せそうに暮らしている様子も尊すぎて涙が出ちゃう。
ラストページの佳澄の表情に涙腺崩壊。

心が洗われるってのはこういうことなのだと
実感した次第でございます。
はあいいもの読みました。
てかもっと早く読めばよかった。

本作には、その後のふたりを描いた
20P小冊子と、番外編読み切り(51P)がございます。

どちらも幸せしかない内容で
ふたりが慎ましくも幸せに暮らしている様子を
読むことが出来ます。

めったに笑顔にならないだけに
千夏のほんのりとした笑顔の破壊力がすごい。

そういえば佳澄さん、
口元に控えめなカワイイほくろの持ち主です。
黒髪短髪ショタ風味で口元ホクロとか
俺の性癖てんこ盛りやんけ・・・
どうりで彼が微笑むだけでドキュンとするんだわ。

ヒゲもオジサンも好きだけど
こういうタイプもたまらんということは
かなり守備範囲が広いんだな私って！(笑

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