BL「カメレオンはてのひらに恋をする。①」感想

2023-11-19更新

厘てくさん作のBLコミック
「カメレオンはてのひらに恋をする。①」の感想です。

2023.9.21発売
（ｽｸｳｪｱ･ｴﾆｯｸｽ　ｶﾞﾝｶﾞﾝｺﾐｯｸｽBLiss）
（購入：コミックシーモア）

「こんなに”目”で聴こえたの初めて。」
難聴の大学生×売れない俳優――これは”伝えたい者同士”が手話で心を通わせていく、優しくて温かい恋の物語。

作品内容より抜粋

SNSで流れてきた数ページの試し読みで
ガツッと心つかまれ即購入を決意した本作。
これは厘てくさんの代表作になること間違いなし！と感じたほどに素晴らしかったです。
続巻ありの１冊目ですが
少なくとも現時点では、BL関係なく
どなたにもおすすめできる良作だと思います。

スクリーン俳優を夢見るも
演技が大きすぎることを厭われ
活躍の場がなかなか見いだせず
持てる才能と情熱を燻ぶらせている
大学３年生の俳優の藤永(ふじなが)
　と
藤永と同じ大学の１年生で
先天的に聴覚に障碍のある ケイト

障碍者が出てくるお話の場合、
えてしてつらいエピソードに
暗く重くなりがちな部分もありますが
本作はケイトの底抜けに明るく朗らかな様子に
元気をもらえます。
(暗い重いのがダメだという意味ではありませんのであしからずご了承くださいませ)

電車内で偶然出会ったふたりのエピなど
絶妙なお笑いポイントを所々に織り交ぜつつも
これまでの「伝えたいのに伝わらない」という
ふたりのつらい経験が丁寧に語られてゆき
ワシッと心をつかまれて
最後まで一気読みでした。

なんなら勢い余って
１巻の続きになる単話の第６話も
さくっと買ってしまいましたよ(笑

ふたりが出会ったことで
自分の伝えたいことがちゃんと
伝わる・受け止めてもらえる喜びを知り
どんどん距離が縮まっていく様子は
観ているだけでキュンの嵐！

手話に初めて触れ
ケイトのことを理解したくて
懸命に頑張る藤永のいじらしさも
そんな藤永の変化を喜びつつも
それが藤永の夢を壊すのではと危惧する
ケイトの心苦しさも
もうたまらん切なさで
とにかくすごくいい展開をしてゆくのです！

手話のこと、藤永の俳優業のこと、
ケイトがこれまで経験してきた辛いこと
どれも丁寧に描写されているのに
恋愛の方ももちろんゆっくりではありますが
ちゃんと進展していきます。

はつきっすのシーンなんて
ドギャア～～～～～～～～ンンン！

ああああ～たまらん！！

こういう作品こそ実写化に向くのでは
と思いました。
手話のこともいろいろ勉強になりますし
幅広く多くの方に読んでいただきたい作品です。


BL好きのくだらない蛇足ですが
本編ではまだまだ”そんな”関係には
なっていないふたりですが
作品内容ではケイトｘ藤永で表記されてますね。
もう決定なの？？(BLスキーの最大関心事？w
まあ大柄なケイトと
線が細くしなやかで柔軟性の高い体の藤永なら
そりゃ藤永がボトムになるのは自然ですわね。
私もそっちが希望です。
２巻で判明するのかしら。しなくてもいいけど。

とにかく続きが楽しみだあ～～～！
って意味です失礼いたしました(^▽^;)

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タグ：厘てく