BL「両想いなんて冗談じゃない!!」感想

2022-08-30更新

カサイウカさん作のBLコミック
「両想いなんて冗談じゃない!!」の感想です。

2015.1月配信開始
（出版社：プランタン出版 CannaComics）
（購入：コミックシーモア）

表紙絵の迫力にちょっとひるんでｗ
これまで手に取ってこなかったこちら。
40％OFFクーポンがきたので
購入しました。

めちゃくちゃ面白かったっ！

高校で知り合った同級生で親友で
現在42歳のおじさんたちのモダモダが
楽しいお話でした。

遊び人の芝隆次
　ｘ
高校の頃から芝に片想いしている神田時造

時造が親友の芝に恋して25年。
その間、芝は彼女をとっかえひっかえ。
40を過ぎて芝が結婚した時も
自分の思いは封じ込め
ずっと”親友”の立ち位置を必死で守ってきた時造。

ところが、とあることがきっかけで
時造の家で芝と同居することになってしまい…
という始まり。

「自分の気持ちは芝に伝えない」と
固い決意をしている時造。

一方、時造が自分に抱く気持ちに
薄々気づきつつも
これまで知らないふりをしてきた芝が
ある時、まだ時造が
自分に思いを寄せていることに
はっきり気づいてしまい
以降、時造のことが気になってしまって…

芝の方から押してくるという
思いがけない大チャンスなのに
25年の片想い癖から抜けられず
親友の立ち位置を超えられない時造。

芝は女癖の悪さもあったので
まあ簡単には信用ならないよね(笑

ということでこじれまくるおじさんふたり。

そして、そんな二人を近くで見守る(？)
宇田くんの存在がきいているのです。

時造のところでバイトをしている宇田くんは
完全に腐女子ポジと言いますか
こじれるおじさんふたりの間に挟まって
巻き込まれつつも、
コッソリ観察したり、時にはつついてみたりと
完全にふたりの行方を楽しんでいて
彼のおかげでお笑いポイントがたくさん！
25年片想いなので
だいぶ切ないとこもありますが
作品の雰囲気は明るいです。

もちろんハピエン
宇田くん似の可愛いショタも見られて
私得でございました。

カサイウカさんお好きな方
おじさんBL大好きな方には
間違いないと思います！
お得な機会がありましたら、ぜひ～～(*´ω`*)

＊＊＊＊＊＊
今週末はいよいよJ.GARDENです！
うわあ～～～早い、信じられない。
今度こそ、カサイウカ先生に
お手紙をお渡ししようと思っていたのですが
なんと、今回は欠席、とのツイートが・・・
ううう・・・残念過ぎる・・・
お仕事の方と、感染拡大の状況を鑑みて
とのことなので
もちろん仕方がないのですが。

同じくお手紙を渡そうと張り切っていた
未散ソノオ先生も欠席っぽいし
(夏コミの欠席理由からしてJ庭も…と思う）
吉井ハルアキ先生も欠席だそうで(号泣

先生のご都合、体調等の方が大事ですから
そのうちきっと直接お会いできる機会も
また来ると思って
まずは、今まで通り
作品に課金させていただきます(´艸｀*)

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タグ：J.GARDEN カサイウカ

BL同人誌「なんでもないおじさんたちの本」他

2022-04-06更新

先日のJ.GARDEN 51で入手した
カサイウカさんの同人誌
「なんでもないおじさんたちの本」と
無配ペーパーの感想です。

2019年の夏コミで出した本だそうですが
私は存在すら知らなかったので
今回入手できてホクホクです(*´ω`*)

「なんでもないおじさんたちの本」
表紙等も合わせて全20P。
たぶん40代同士、ひげリーマン藤丘と
ヒゲ眼鏡 潤也のお話が10ページ。
ツイッターでも流されていた
59歳ｘ43歳年の差CPのお話が３ページ。
その他はイラストなどでした。

どれもこれもかわいいオジサンたちを
堪能できました♡

ガールズバーに行ったことを自ら白状し
「嫉妬して！」っていう酔っぱらいおじさん
最高にかわいかったし、
これからもずっと一緒に生きていくことを
言外に伝えられて、
思わずチューしちゃうおじさんも
最高にかわゆかったです。
何なの、この幸せなおじさん二人♡

ツイッターから収録された年の差CPは
もしかして、
いまCharaで連載されている二人なのかな…？
雑誌は買っていないから
チェックできてなくて申し訳ない＞＜
すごくいい関係の二人なので
まとめて読めるようになると嬉しいな。
59歳の白髪ヒゲおじがめちゃ世話焼きで
その世話を子どものように受け入れている
年下おじさんがかわいくてたまらんです。

無配ペーパーは
「うちの社長はかっこいい」
道が覚えられないという
お茶目なところもありつつ
社員の名前は完璧に把握している、という
イケオジ社長の魅力全開の２ページマンガ。
BL色はほぼありませんでしたが(笑
カサイウカさんのイケオジが見られるだけで
幸せ～(*´ω`*)

こちらはツイッターでも公開されています。
ぜひチェックしてみてください。

J庭で売り子をされていた方が
おそらくカサイウカさんご本人
だったのだろうと思うのですが、
人見知りを発揮して
お声をかけることができませんでした＞＜
楚々としたおきれいな方で
あんな渋いオジ絵を描かれているようには
見えなかったです(人を見かけで判断すな)。

次回のJ庭にも参加されるようなので
もしまた参戦できたら、次こそは
「先生の描かれるおじさんたち大好きです！」
って愛を叫びたいと思います(笑
まだ未読作がいくつかあるので
それを少しでも減らしておかなければ。


今回入手した本は全部読むことができたので
感想等書きたいのですが
なかなか記事にする時間が取れないので
まずはページ数の少ないこちらの作品で。
蟷螂の檻全５巻の感想も書きたい・・・

BLを楽しむためにも、仕事は大事だよー。
ということで、
明日もはした金を稼いできます。

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タグ：カサイウカ

BL「天才は総じてどうしようもない～百鬼カントクと凡人たち～」感想

2022-03-14更新

カサイウカさん作のBLコミック
「天才は総じてどうしようもない
　～百鬼カントクと凡人たち～」の感想です。

2013.5月発売
（出版社：プランタン出版　Canna Comics）
（購入：コミックシーモア）

カサイウカさんの９年前の作品です。
表紙絵とか、タイトルとか
正直あんまりそそられない人が多いかな…と
失礼ながら思うのですが
(シーモアのレビュー数も少ないし…)
内容はとても面白いんですよ～！

弱冠二十歳にして鮮烈なデビューを飾った
　天才映画監督　百鬼嘉一(もぎ かいち)(35)
　と
そんな彼の作品に心底惚れこみ
百鬼作品に関わりたい一心で上京してきた
　四ツ森薫(よつもり かおる)(22)

百鬼監督の事務所にアポなしで訪問し、
「雇って下さい！」と土下座したら
応対した男(百鬼)がいきなり乗っかってきて…
というところから始まるお話。

百鬼は、繊細な作風からは想像できないほど、
下半身はユルユルで口は悪く、
仕事は自分の主張を譲らないため
トラブルになることも多く、やりたいホーダイ。

百鬼はせっせせができないと、
さらに仕事をしなくなるため
愛人(スティック(＝つまり棒)w)役として
雇われた四ツ森くん。
それでも百鬼作品にかかわれるのなら、と
喜ぶ彼のおバカ加減・百鬼オタク加減が愛しいです。

ある苦悩を内に抱え、ここ５年
まともな作品を発表できずにいる百鬼監督。

それに対して、
とめどない百鬼(作品)への愛を武器に(？)
まっすぐに思いをぶつけてくる四ツ森くん。

そんな彼に引っ張られるようにして
徐々に百鬼が前向きになり
苦悩に決着をつけて
一歩前に踏み出していく様子が
とっても良きなのです・・・・・・♡

ちょいちょい笑えて、じんわり泣けて、
映画がテーマになっているだけに
本作も、まるで上質な短編映画でも見ているかのようでした。

あーー・・・いや、
百鬼はすぐに乗っかってくるし
口は悪いままでかわいくないし
美しくないwヒゲのオッサン受けなわけで
上質とは違うかもしれないけど(笑
あくまでお話の内容としては
とても素敵だった、ってことです！！！

映画がお好きな方、オヤジ受けがお好きな方、
お仕事BLが好きな方にもいいと思います。
ラブラブ甘々という作品ではありませんが
色々な苦悩を抱えつつ生きてゆく大人たちの
爽やかな読後感を得られるお話が読みたい方に
お勧めです！

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タグ：カサイウカ

BL「例えば雨が降ったなら」「例えば雪が融け合うように」感想

2021-09-12更新

カサイウカさん作のBLコミック
「例えば雨が降ったなら」と
続編の「例えば雪が融け合うように」の感想です。
　
例えば雨が降ったなら　2018.7月発売
例えば雪が融け合うように　2021.8.27発売
（出版社：オークラ出版　enigma comics）

いいタイトルですよねぇ…(〃￣︶￣)人ｳｯﾄﾘ
（素敵なタイトル好き＝参照記事はコチラ）

表紙絵がまた良い！！
２冊並べると、その構図の対比が
すんばらしぃ～のがよくわかります♡

しかし中身も、
タイトルと表紙絵の素敵さに負けません！
酸いも甘いもかみ分けた
オトナな皆さまにおすすめの良作。
「例えば雪が～」で完結しています。


そこそこの大学を出て、大企業に就職し
きれいな嫁さんをもらって・・・と
順風満帆な人生を送っていた久我。
ところが、同僚に騙されて事業に失敗し
家も財産も妻も失い、絶望して
自殺をしようとビルの屋上に立つも
飛び降りる勇気が出ず。
そんな時思い出した、高校の時の初恋の相手。

人生でただ一人好きになった男、充(みつる)。

矢も楯もたまらず、探偵業の友人を頼り
現在の居場所を探してもらって会いに行くと
そこには昔の美少年ぶりもすっかり曇り
地方の場末のストリップ劇場で働く
うらぶれた充が・・・

というところから始まるお話。

人生どん底無職バツイチの久我(45)
　✕
元美少年　充(45)

おじさん同士のしっとりとした純愛物語です。

一度は死のうとまでした久我の、
いい意味で吹っ切れて明るい様子に、
人生を諦観したかのような充が
徐々に救われていく様子が
とても心にしみます。

充の人生は”酸いも甘いも”どころか
酸っぱくて苦いばかりで
今は”姪の光(ひかり)を独り立ちさせるまでは”と
それだけのために生きているような状態。

美少年ゆえにモテモテで、
やりたいホーダイのびっちだった充にとって
久我は唯一本当に恋した相手(プラトニック)。
いまだに忘れられず
久しぶりの再会に動揺が隠せない所とか

素直に感情表現できないおじさんたちが
赤面してワタワタする様子が愛おしい。

「例えば雨が降ったなら」は
二人の再会～お互いの気持ちを確かめ合い、
久我が東京でやり残した残務整理のために
「なるべく早く帰るから」と言い残して
充のもとをいったん去るところまで。

「例えば雪が融け合うように」は
久我が帰ってくるのを期待しながらも、
諦めの気持ちも持ちつつ待っている充のもとに
半年ぶりに久我が帰ってきたところから。

その後、突然ぶり返した充の過去の
後ろ暗い因縁に決着をつけ
ようやく久我と充、二人が幸せになるまでが
語られています。

全体的に明るいお話ではないのですが
ストリップ劇場の女性たちがとても明るくて
くすっと笑えるところもあり
ラストも、とてもスッキリと
みんなが幸せになっているので
こちらもとっても幸せな気持ちをもらいました。

人生どん底になっても、
あきらめなければ何とかなるかもしれない。
そんな気持ちにさせてくれます。

まあ、そんなジェットコースターみたいな
人生を送っているわけではない
ワタクシですが(笑)
しっとりと心に沁みる、
そう、まさにタイトルのような！
素敵な作品でした


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タグ：カサイウカ