BL「デュオ・ラブ(上)(下)」感想

2021-11-06更新

町屋はとこさん作のBLコミック
「デュオ・ラブ(上)(下)」の感想です。
　
2021.10.25発売
（出版社：リブレ　
　　　　　ビーボーイデジタルコミックス）
（購入：コミックシーモア）

町屋はとこさんの最新刊は
上下巻２冊同時発売。
しかも上巻280ページ、下巻271ページという
大ボリュームで読みごたえ抜群でした！
もちろん、お話の内容もすごく良かった…♡

コンクールで賞をたくさん取っていて
ピアノで食べていきたい音大生の要(かなめ)と
技術はいまいちだけど、魅力的な音を奏でる
同じ音大生の明慶(あきちか)

ピアノデュオを組むことになった二人が
お互いに惹かれあい、
いい刺激を与えあいながら、
衝突したり、イチャコラしたり、
デュオとして、やがて恋人として
絆を深めていく二人を見守る物語です。

要も明慶も、いい意味でのギャップがあり
二人ともとても魅力的なキャラでした。

要は、まじめにピアノに取り組んできていて
一見、堅物なのですが
意外に天然だったり、
自分の感動を素直に表現できたり、
しかも、えろには積極的だったり、と
神経質そうな見かけからは想像できないほど
可愛らしいところがあり

一方の明慶は
チャラそうな見た目に反して
じつはDTで(←んなバカな！って思ったよねw)
恋愛に対しては初心っ子。
ワンコ攻めのような可愛らしさがありつつも
見た目だけでなく、中身も
白馬に乗った王子様的に頼れるところもあり

まさに出会うべくして出会った運命の二人、
って感じ♡

途中、二人が袂を分かつことになるのか？？
というつらい展開も少しありますが
夜明けの腐女子の私には
むしろ美味しいスパイス(￣m￣)ﾑﾌﾌ
離れていてもお互いを思いあう二人の切なさに
ウルウルしながら読みました。

最終的にはもちろん、
二人の思いがちゃんと通じ合っての
ハッピーエンドです！
幸せおせっせが、ほんと幸せで・・・
私の大好きなおせっせ中に幸せで泣く攻めも
見られましたし！
私も一緒に泣いちゃったよ…
いいせっせだった…(ノД`)・゜・。ｳﾜｰﾝ

本作、上巻が６年以上前(2014～15年)に
雑誌連載されていたもので、
下巻はすべて描き下ろし。
なので、なんで？？と思ったのですが

どうやら上巻の部分で連載が打ち切りになってしまった感じ…らしい…？？

本作、電子配信のみなのだそうですが
続きを待ち望んでいたファンの方々は
完結まで描いていただけて
うれしかっただろうなぁ…と。

私は町屋はとこファン新参者なので
そうとも知らず、一気に２冊読めて
幸せでございました。

だって、上巻のラスト、
すんごく気になるところで終わってたから
もしそこで打ち切りってことなのだったら、
作者さんも読者さんも
さぞ無念だったことと思いますもん。

BLなので、BがLする部分も
もちろん重要な要素なのですが
それ以外の、二人が目指す音楽についても
とてもしっかり描かれているので
恋愛要素抜きでも十分面白いお話だと思うのです。
逆に言えば、恋愛的な展開が
かなりゆっくりじっくりだったのが原因で、
なのかなぁ・・・・・・とちょっと思いました。

二人がほぼセリフなしで
ただピアノを弾くシーンに
６ページ連続で割いているところがあって
ん？これBLですよね？って
さすがにそこはちょっと思いましたよね(笑
いや、すごくいいシーンなんですけども！
(ちょろっとえろのサービスはちょいちょいあります！やっぱりBLだし(￣ｍ￣ﾑﾌ

作中、二人が目指すピアノデュオについて
　「俺たちのピアノでワクワクしたり
　　　　胸がぎゅってなったり
　　　　それで最後には・・・
　　　　　　フーッてさ
　幸せな大っきいため息ついてもらえたら
　　　　最高かなって思う」
という明慶のセリフがあるのですが
この「デュオ・ラブ」こそが
そんな作品になっているなぁ～って思いました。
きっと、町屋はとこさんも
それを目指して描かれていたのでは。
（って私の勝手な推測）

いやもうとにかく、すごく良かったので
たくさんの方に読んでいただきたいです。

とりあえず、来年の「このBLがやばい」は
この作品に投票しようと思います。
（気が早いw）
・・・な～んてこれから約１年、
ほかにもたくさん名作が出てくるでしょうから
投票の時期になったら、
またたっぷり悩むことになるんだろうなぁ。

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タグ：町屋はとこ