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BL小説「月は夜しか昇らない」感想 [砂原糖子(スナハラ トウコ)]

2023-11-08更新
砂原糖子さん作のBL小説
「月は夜しか昇らない」の感想です。
tukihayorusika.jpg
2022.6月発売
(新書館 ディアプラス文庫)
出会うべきじゃなかった。
レンズ越しの彼をどれほど愛しいと思っても。
近未来が舞台のミッドナイト・ランデヴー♡
作品帯より抜粋

舞台は2041年ですが
SF感はほとんどありません。

薬物の蔓延による事件があいつぎ
盗撮による警察の監視が合法化された
近未来の日本。

主に夜間の監視が業務の警察官 玖月(クヅキ)と
監視対象者になった弁護士 戸明(トアケ)。

監視する側・される側という関係の二人が
偶然街で出会ってしまい・・・
というところから始まるお話です。

主に夜が舞台になっているからか
監視という不穏な空気感を含みつつも
夜の暗く落ち着いた雰囲気に包まれていて
なんとも独特の静かでしっとりした感じが
たいへん好みでした。

監視するうち戸明が気になってしまった玖月。
本来接触を禁止されている監視対象者に
偶然街で出会い
思わず声をかけてしまった玖月と、
まさか自分が
監視(盗撮)されているとは知らないまま
徐々に玖月に惹かれていく戸明。

ふたりとも感情をあらわにせず
物静かなタイプなのもあって
静かに少しずつ関係が深まっていく様子が
とても良い~~♪♪

初キッスの時なんて
めちゃくちゃキュンしちゃいました!
意外と積極的な玖月くん♡

しかしねぇ、この玖月くんが
なかなかズルいんですわ。
このお話はネタバレすると台無しだと思うので
何がどうズルいかはあんまり書けませんけど
こんなんズルいなあ~って
たびたび思いながら読んでました(笑

とか言いつつ、ちょっとだけネタバレますが
BLでは「攻めのためを思って逃げる受け」
ってのがちょいちょい見られるんですけど
本作は逆の「逃げる攻め」が見られます。
ただ「受けのためを思って」
って感じじゃないとこがズルいんよなぁ。
なのでとてもとても切なかったです(´;ω;`)
(切ないの大しゅき♡)

でももちろん、最後はとても幸せなラストで
冷たい夜の雰囲気から
ふんわり暖かく甘くなったふたりに
癒されました。

草間さかえさんのイラストが
またばっちりハマっておりまして!
眼鏡を描かせたら
やっぱり草間先生サイコーですね!
はーたまらん。

ということで、大変楽しめた1冊でした。
しっとり落ち着いたBLを読みたい方に
ぜひともおすすめします。

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月は夜しか昇らない (ディアプラス文庫) [ 砂原糖子 ]



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