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BL小説「ディール」感想 [水壬楓子(ミナミ フウコ)]

2021-12-05更新
水壬楓子さん作のBL小説「ディール」の感想です。
deal.jpg
2004年発売(文庫版2014年発売)
(出版社:幻冬舎 ルチル文庫L)

「エスコート」シリーズの2冊目です。

わたくし、エスコートシリーズは
この「ディール」しか読んでいないのですが
問題なく読めます。

エスコートシリーズは
人材派遣会社「エスコート」を舞台に
いくつものCPが楽しめるお話、らしい。

ほかの本も読んでみたいのだけど
残念ながらこのシリーズ、
2021年12月現在、電子化されておりません。
紙本はなるべく増やしたくない昨今。
なんとか電子化していただきたい!!!

さて「ディール」は
人材派遣会社”エスコート”で
ボディーガードとして働く延清(のぶきよ)(28)と
大学生 律(りつ)(19)のお話です。

お互いに育ってきた環境につらいものがあり
そんな心に傷を負ったもの同士が
徐々に近づいていく様子がとても愛しい。

ふたりの置かれてきた状況、出会いなど
痛々しく、読むのがつらいシーンもありますが
少しずつ少しずつ、距離が縮まっていく様子が
じっくりと描かれおり、読みごたえがあります。

普段私が好んで読んでいる
「甘々」「溺愛」とは全く違うお話ですが、
愛されること・愛することを全く知らずに
ここまで生きて来た延清が、
律の深くて広い愛情に包まれることで
自分に中に芽生えてきた感情を理解できずに
うろたえる様子がかわいらしいんです。

まるで”悪いことをしても親が自分を見捨てないか確認する子ども”みたいな延清の行動を
律が深い愛で受け止める様子が
本当に女神のようで素晴らしかった[ぴかぴか(新しい)]
(私には無理だわ(笑))

律と仲のいい新人ボディーガードのユカリが
キャンキャンと小型犬のように騒がしく
とても愛嬌のあるキャラで気に入りました。
彼が主役CPのお話は、
エスコートシリーズ1作目の
「エスコート」のようなので
それもいずれ読んでみたいと思っています。
電子化、してくれないかなぁ・・・(切望

最後に、本作を推してくださったritsukoさん、
どうもありがとうございました!
ritsukoさんの「ディール」の感想は★コチラ★です。

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ディール (幻冬舎ルチル文庫L) [ 水壬楓子 ]


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BL小説「ストレイ・リング」感想 [水壬楓子(ミナミ フウコ)]

2021-10-13更新
水壬楓子さん作のBL小説
「ストレイ・リング」の感想です。
StrayRing.jpg
2018.9月発売
(出版社:海王社 ガッシュ文庫)

↑表紙絵を見て、こりゃ3Pか!(ワクワク
と思ってしまった早とちりな私。
老眼にもほどがあるぞw

2004年に発売された「ストレイ・リング(「ストレイ・リング」「ラブ・アフェア」収録)」に
書き下ろし「朝寝の楽しみ」を加えた文庫版です。

本作は同作者の「晴れ男の憂鬱 雨男の悦楽」のスピンオフになりますが
そちらが未読でも、問題なく楽しめました。

スパダリ、年上オジサマ攻め、年の差CP、
攻めの手のひらでコロコロされちゃう受け、
な~んて感じがお好きな方なら
外れない作品ではないでしょうか!

水壬楓子さん、初読み作家さんですが
オジサマがお得意なのかなぁ??

妻とは別居中(一人娘あり)の右城 操(43)
 ✕
ゲイの藤近 徹(30)

同じ会社の社員で、愛人関係の二人のお話です。

仕事上ではほぼ接点のない二人が
社外で偶然出会ったことから
飲み友達になり、
やがて体の関係を持つようになって4年。
妻も子供もいる右城に、
突然捨てられるくらいなら
自分から関係を断とう、と
藤近から別れを切り出して・・・

というところから始まるお話。

右城のオジサマがとにかくフェロモンたっぷり
余裕もたっぷり。
ちょっと意地悪(S)なところもあるけれど
愛情もたっぷりのすんばらしいスパダリ攻めです。
そんなオジサマの掌の上で
藤近が、一人ジタバタしている感じが
せつなくも、かわいらしくもあり。

2004年の作品のためか
右城が40代にしては、ちょっと(いやかなり)
言動が落ち着きすぎな感がありますが
まあ、43とも思えぬ絶倫ぶりも発揮するので
帳尻はあってるかな?(なんじゃそれ笑

とにかく濃厚なオジサマでした。

藤近も、線の細いタイプでもなく
十分男らしい受けなのですが
右城の前では、全然若造でしたね。

なんだかんだ言って
お互いにメロメロになっている二人で
とても美味しかったです[るんるん]

書き下ろし「朝寝の楽しみ」には
スピン元のキャラもちょろっと出てきたり
右城の甥っ子に引っ掻き回されて
キィーキィーとブチ切れる藤近が見られたり
で、とても楽しく読めました。

文庫版はまだ電子化されてないみたい…
書き下ろし、すごく楽しいので
収録された文庫版、電子化されるといいなぁ。


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